株式会社柏艪舎から出版された写真家・岡田敦の最新作『MOTHER』は、写真家・岡田敦氏が「人間が生まれてくる瞬間を撮影したい」という彼の強い思いによって実現した、一人の女性の出産の過程を追った作品です。「命の大切さ」「家族の絆」といった言葉が日々メディアで繰り返されるなか、『MOTHER』は“自分がこの世に生まれてきたこと”、“今この瞬間に生きているということ”、そして一人の女性が“母親”になったこと、を知識としてではなく“事実”として見る者の心に訴える作品となっております。ぜひ、個展にもお越し下さい。
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岡田敦個展「MOTHER – 開かれた場所へ」
期間:2015年2月14日(土)〜2015年2月28日(土)
開館時間:13時00分~23時00分
休館日:日曜、2月21日
会場:CAI02
住所:〒060-0042 札幌市中央区大通西5丁目昭和ビルB2
TEL:011-802-6438
主催:CAI現代芸術研究所
HP:http://cai-net.jp/
※オープニングパーティー:2月14日(土)19:00〜22:00
※展示作品の販売もしております。
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「MOTHER – 開かれた場所へ」
本展は2014年11月に東京のB GALLERY(BEAMS JAPAN)でおこなわれた写真展「MOTHER」の巡回展にあたります。ある夫婦の出産の過程を克明に追った本作品は、同時刊行した写真集「MOTHER」(柏艪舎)を含め、各メディアで大きくとりあげられ話題となりました。本来であれば、北海道立近代美術館から出品依頼を受けていた展覧会「もうひとつの眺め(サイト) - 北海道発:8人の写真と映像」での展示を考えていましたが、美術館との話合いの結果、作品内にある分娩シーンの展示が公共の場である美術館では難しいという結論に至り、美術館での「MOTHER」の展示を断念いたしました。
メディア等でも昨今話題になっている通り、表現における自主規制が進む近年において、公的機関である美術館に相応しい作品とはなにか、批判なく誰にでも受け入れられる芸術とはなにか、作家として改めて考える機会となりました。“人々が集まれば会話が生まれる、その度により深いことが思考される”。それこそが芸術において最も素晴らしいことだと思っています。自分が生まれ育った北海道という場所で、芸術の存在意義、芸術を発表する場の存在意義をもう一度考え直してみたいと思いました。今回のCAI02での展示にあたり、より深い対話と変化が北海道という地に生まれることを期待します。
写真家 岡田 敦
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岡田 敦 写真家 芸術学博士
1979年 北海道生まれ、東京都在住
2002年 富士フォトサロン新人賞受賞
2008年 第33回木村伊兵衛写真賞受賞
2014年 北海道文化奨励賞受賞
Official Facebook
https://www.facebook.com/okadaatsushi.official
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